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鹿
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なぜ、そこから動かない…。






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第一章

中学校の日帰りバス旅行が奈良でした。
大仏の見学も終わり、自由時間になってみんなはお土産を買ったり、鹿にせんべいをあげたりしてました。僕も「五重の塔」のミニチュアを買ったりしてたわけですが、集合時間直前に突然「鹿にせんべいを食わしたいっ」衝動に駆られたわけです。
「おばちゃん一つっ」
そのままダッシュで鹿の方にむかったんですが、
「どてっっっ」
コケました。
手に持ってた鹿せんべいは粉々のバラバラ…。
目の前に散らばる鹿せんべいを美味しそうに食べてる鹿。
一瞬にして食い尽くされました…。
敗北感でいっぱいの僕でした…。

第二章

数年前、ふと「奈良に行きたい」と。
中学の想い出もあったので今度はちゃんと
「鹿とたわむれながら楽しく鹿せんべい」を夢見てました。
「おばちゃん一つっ」
同じ間違いを二度犯さないのが僕です。今度は走ったりしません(笑)。
が、鹿が小走りで集まってくるじゃないですか。
アッという間に囲まれた…。
五匹くらいでしょうか、どいつも鹿せんべいしか見てないです。
「これはヤバイ」と思ったので鹿せんべいを持った右手を
大きく空に向けてのばしました。
そしたら、鹿が僕の服を噛んで上下に頭を振ってるじゃないすか…(泣)
で、逃げたら追ってきはるし、怖いよ鹿!
服にはしっかり緑色のヨダレのシミがついてました…。
しかも何ヶ所も…(T_T)
二度目の敗北…。

第三章

で、去年三度目の戦いを挑んだわけですわ。
三度目の正直って言いますからね。
「ふふん、今度は負けるもんか」と。
そぅ、前回は飢えてる鹿の近くで買ったからアカンかったんですわ。
学習した僕は今回はまったりしてる鹿の近くで買いました。
「おばちゃん一つっ」
で、鹿の近くにせんべいを持っていったんです。
…。
見向きもしてくれない(泣)
あげくに「邪魔やねん」っとばかりに顔をそむけられた。
連休の最終日でお腹がいっぱいになってたみたいです。
三度目の敗北でした…。

鹿、永遠のライバルです。
by cou205 | 2004-10-15 23:20 | 写真
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